ランナーのシューズは軽量のほうがいいのか?
2018.3.6
こんばんは。
ランナーのみなさんは自分にあったシューズを選んで走っていますか?
本日は、ランナー用シューズについてお話いたします。
山ほど存在する調査結果によると、シューズは軽量であるほど効率的に走れるということがわかっています。
例を挙げると、シューズの重さが100g増えるごとに、酸素消費量に1%の上昇がみられるといわれています(1)。
ですがその一方で、厚底のシューズ、いわゆるクッション性と反発力のあるシューズで走ると、はだしよりも効率的なパフォーマンスができるという調査結果もあるのです(2)。
同じ調査では、硬いが反発力のあるソールのおかげで推進力が増し、そういうシューズを履いたときのほうがはだしに比べて酸素消費量が2.1%も減るという結論が出ています。
では、自分にぴったりのシューズを選ぶにはどうしたらいいのでしょうか。
大半のランナーには、ソールが薄すぎずにクッション効果もいくぶん備えた、軽量で柔軟性のあるシューズが必要です。
こういうとても個人的な選択をする際には、競技距離、走路、ランニング歴を考えることが重要です。
あるレースで役に立ったシューズが、次のレースでも同じ働きをするとは限らないのです。
つまり10kmで履き心地のいいシューズは、フルマラソンに必要なクッション性とサポート性を備えていない可能性があります。
また、マラソン用のシューズは岩場の多い山岳地帯でのオフロードレースには不向きである可能性もあるのです。
ランニングシューズの専門店なら、たいがいトレッドミルが置いてあるはずですので、買う前に必ずそこで走ってみるといいと思います。
そして買ったあとは、そのシューズで本番の数週間から数ヶ月前に長距離を1~2度走っておいて、自分のいつものシューズと同じ“履き心地”であることを確かめておきたいものです。
シューズが軽量であるほど、体がなじむのにしばらくかかるので、時間をかけることを忘れないようにしてください。
是非自分にあったシューズを選んでみてくださいね(^^)
本日は以上です。
ありがとうございました。
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参考文献
(1) E.C. Frederick, J.T. Daniels, and J.W. Hayes,“The effect of shoe weight on the aerobic demands of running,” in:“Current topics in sports medicine,” ed. N. Bachl, L. Prokop and R. Sucket. Urban & Schwarzenberg:Vienna, (1984):616-625
(2) Jason R. Rranz, Corbyn M. Wierzbinski, and Rodger Kram, “Metabolic Cost of Running Barefoot Versus Shod:Is Lighter Better?,” Medicine & Science in Sports & Exercise 44 no. 8 (August 2012):1519-1525.
(3) ジョン・ブルーワーほか著 ランニング・サイエンス 河出書房新社 2017
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カフェイン摂取により良い走りができるのか?
2018.3.5
こんばんは。
本日は、カフェイン摂取により良い走りができるのかについてお話します。
カフェインは強壮効果のある物質であるといわれています。
もちろん摂取量と摂取タイミングによって体の反応も異なります。
カフェイン量が少なすぎるとパフォーマンスの向上には足りないし、多すぎると不安、震え、動悸などの副作用の危険があります。
運動前か運動中のカフェイン摂取は、不快感や倦怠感の減少、敏捷性の向上に関与することがわかっています。
運動の45~60分前に、通常は体重1kgあたり5mgのカフェインを摂れば、持久走やランニングのパフォーマンスを3~5%向上させられることが、研究で立証されています。
体重60kgのランナーなら摂取量は300mgと大量になります。
ちなみに、エナジードリンクのカフェイン含有量は250mlのペットボトル1本あたり69mgであるのに対し、コーヒーはマグカップ1杯(355ml)あたり約136mg含まれています。
また、カフェイン摂取(5mg/kg)によって筋肉痛が軽減されたという報告もあります。
カフェインの運動機能向上の機序について
カフェインによる運動能力向上の機序の解明は、未だ確定するまでに至っていない部分もあるようです。
最近まで、運動機能に及ぼすカフェインの効果は、遊離脂肪酸の酸化を促進に起因し、その結果として筋肉内のグリコーゲンの供給促進につながると説明されてきましたが、それ以外の機序も考えられるようになっているみたいです。
カフェインの運動向上作用は有酸素運動において顕著であることから、主として脳内アデノシン受容体を介してノルアドレナリン産生を促進し、エネルギー産生を高めたり、骨格筋や心筋における血流量を高めたりすることで、発現すると結論されるようになりました。
さらに、カフェインは中枢神経を刺激して、消耗感、痛覚の自己評価を軽くしたり、活力を高めたりする可能性があり、これらの指標は全て行動遂行の改善につながっています。
カフェインを使ってのパフォーマンスの向上に興味のあるランナーのみなさんは、最良の結果を生むカフェイン量を見極めるために、トレーニング中に試しておくといいかと思います。
ですが、カフェインの過剰摂取には注意してくださいね。
本日は以上です。
ありがとうございました。
参考文献
・ジョン・ブルーワーほか著
ランニング・サイエンス 河出書房新社 (2017)
・Gliottoni, R.C., Meyers, J.R., Arngrimson, S.A. et al. (2009):Effect of cffeine on quadricep pain during acute cycling exercises in low versus high caffeine consumers.
Int. J. Sport Nutr. Exercise Metabol. 19, 150-161.
・Ganio, M. S., Klau, J.F., Casa, D.J. et al. (2009):Effect of caffeine on sport-specific endurance performance:A systematic review.
J.Strength Cond. Res. 23, 315-324.
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ランナーにおける深層筋(インナーマッスル)の重要性
2018.2.27
こんにちは。
最近右ひざを痛めて長い距離が走れないため、深層筋を鍛えるトレーニングを中心に行っています(^ _ ^;)
と言うことで、本日はランナーにおける深層筋についてのお話です。
深層筋とは、身体の深部にある比較的小さな筋肉のことで、いわゆるインナーマッスルとも言われています。
胴体の深層筋を鍛えれば、必然的に体幹を鍛えられることになります。
深層筋はやや成長しにくいですが、その分多くのメリットを得られる筋肉部位でもあります。
ランナーのたいていの人の腹部筋群を含めた体幹の筋力は必要十分な筋力を有していないといわれています。
トップアスリートであっても体幹部の深層筋について十分なトレーニングを行えていない現状が珍しくなく、また体幹部の筋群の強化については多くの誤解を招くような情報がオンライン上やフィットネス情報誌上にも掲載されているという現実があります。
伝統的ないわゆる腹筋背筋のトレーニングでは、シットアップやバックエクステンションなどが行われてますが、これではここで言うような深層筋トレーニングとしては十分に機能せず、より良いランナーになるための体幹部の強化には繋がりづらいのです。
そのため、通常の腹筋トレーニングの代わりに、スタビライゼーショントレーニングを行うことが望ましいとされています。
スタビライゼーショントレーニングとは自重による全身運動により、体幹、体肢などそれぞれ部位別でトレーニングした筋力を本来あるべき配分に整え、バランス感覚やバランス能力を向上させるトレーニングのことです。
片手片足を床につけて行うプランクや、不安定なところに立って行う安定性のトレーニングなど、様々なバリエーションが存在しますが、このようなトレーニングを行うことで深層筋を刺激できます。
腹筋背筋を鍛えて、いわゆる「シックスパック」と呼ばれる腹筋群を作ることと、良いランナーになるために体幹部を鍛えることとは同義ではないのです。
偉大なランナーを見てみも、必ずしも六つに割れた腹筋群を有しているということではないこともわかります。
静的バランストレーニングであっても、深層筋群を十分に刺激して体幹部を安定させるようなものであれば、体全体にかかる負担を減少させてより良いランニングにつなげることが可能になるのです。
なので、ランナーのみなさんもこれからは深層筋を鍛えるトレーニングを是非とりいれるようにしてみてくださいね。
これからも僕はスタビライゼーショントレーニングを継続して深層筋を鍛えていく予定です。そして、自己ベストが更新できるよう頑張ります^^
本日は以上です。
ありがとうございました。
参考文献
Margaret E. Raabe, Ajit M.W. Chaudhari
Biomechanical consequences of running with deep core muscle weakness
http://www.jbiomech.com/article/S0021-9290(17)30692-9/abstract
ランニング日記04
2018.2.25
こんばんは。
本日は寝屋川ハーフマラソンでした。
右ひざの痛みをかかえながらの参加でした(^_^;)
前日まで参加するかどうか迷ったのですが、結局参加してきました。
大会会場に着くと思ったより参加者が多くてびっくり!
準備運動をしている方や、結構速いスピードでアップしている人、コスプレしている方など様々でした。
受付を済ませゼッケンをつけいざスタート地点へ。
向かう途中で男子トイレはかなり並んでいましたね(^_^;)
スタートに間に合ったか気になりますが、、、、
ピストルの合図とともにランナーがいっせいにスタート。
今日は良いタイムはねらわず、絶対に完走はしようという想いを胸に走り始めました。
しかし、3kmあたりからやはり右ひざに痛みが出てきて、完走できるのかかなり不安になりました。
途中で歩いたりして右ひざを休めたりしましたが、痛みは治まりませんでした。それでもどうしても完走したかったので、かなりゆっくりのペースですが、ムリをして走り続けました。
15kmあたりを越えたくらいで、急に右ひざの痛みが和らぎある程度スピード上げることができ、自分でもびっくりしました。
アドレナリンが大量に出てきたのでしょうか、うそのように痛みがなくなったのでラスト4~5kmは良い調子で走ることができました。
また、応援に来てくださった方々からの声援はやはりいいもんで、かなり力になりますね^^
タイムは1時間58分とかなり遅めでしたが、無事に完走することができほっとしました。
完走できたのはいいのですが、その後右ひざに再び痛みが戻り、階段の上がり下りはとても大変でした(^_^;)
痛みを抑えるためにアイシングをし、ストレッチをしっかりと行い、帰宅後は安静にしてました。
今後しばらくは走るのは控え、ひざが治ったら練習を再開していく予定です。
次の大会では良い結果が出せるよう頑張ります。
本日は以上です。
ではでは。
ランナーのためのたんぱく質
2018.2.20
こんばんは。
今回はランナーのためのたんぱく質についてお話いたします。
今よりもさらにベストタイムを更新したい!というランナーのみなさんは普段の食事からたんぱく質をきちんと摂れていますか?
脚力アップのカギを握る筋肉の材料は筋肉です。
「1日3食、たんぱく質のおかずを用意するのが難しい」という人は多いようです。
練習後だけにまとめて1日分を摂ればいいと思うかもしれませんが、たんぱく質を一度に吸収できる量には限界があります。
また食事によって筋肉が合成されるサイクルを考えると、朝、昼、晩3回に分けて食べるのが理想的です。
どうしてもそれができなかったり、1回の食事で必要な量が摂りきれない人は、間食などで補うのもひとつの手です。
ランナーに必要なたんぱく質量
1日に必要なたんぱく質の量は一般の人の場合、体重1kgあたり約1g(体重60kgの人であれば1日に60g)。
スポーツ選手なら体重1kgあたり1.8~2gが1つの目安です。
ランナーであれば、体重1kgあたり1~2gを目安とし、体重や体調、練習量などによって摂取量をコントロールしていきましょう。
日頃からしっかり走りこんでいるランナーは体重1kgあたり1.8~2gが目安です。
練習量があまり多くはないランナーは体重あたり1.2~1.4g程度程度でいいかと思います。
たんぱく質は一度に大量に取ったところで、全てをカラダ作りの材料にできるわけではないので、余った分は尿といっしょに排出されるか、体脂肪としてカラダに蓄積されてしまいます。
脚力アップのために筋肉の量を増やして太りにくいカラダを作るつもりが、逆に脂肪を増やしてしまうことにもなりかねません。
特にプロテインは食品に比べて手軽に補給できるだけに、適量の摂取を心がけることが重要です。
1回に飲む量はたんぱく質として10~20gが目安です。
トレーニングの頻度や強度が高く、必要量が高い場合、1回にたくさん飲むのではなく1日数回に分けて適量を摂取するなど、摂取回数を調整するようにしましょう。
ランナーに最適なプロテインは?
ランナーに最適なプロテインの主流は、次の2種類です。
・大豆を主原料とした「ソイプロテイン」
です。
ホエイプロテインには、BCAA(分岐鎖アミノ酸)やグルタミンという筋肉作りに役立つアミノ酸が多く含まれています。
消化吸収率が高く筋肉に取り込みやすいので、ケガをしにくい強い筋肉をつけたいランナーに向いています。
また、ホエイプロテインはソイプロテインに比べて液体に溶けやすく、味も飲みやすいのが特徴のひとつです。
プロテイン初心者にはこのホエイタイプが継続しやすいと思います。
ソイプロテインには、コレステロールを下げる働きや体脂肪をつきにくくする効果が期待できます。
引き締まったカラダ作り目指すランナーにとっては格好のプロテインといえます。
目的のレベルによってふたつのプロテインを賢く使い分けていきましょう。
今回は以上になります。
ありがとうございました。
参考文献
マラソン快走のための実践栄養学「走る」ための食べ方 | ||||
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フルマラソンを走るときの消費エネルギーはどのくらいか?
2018.2.18
こんばんは。
本日はフルマラソンの消費エネルギー量についてお話します。
フルマラソンを1回走ると約2000~3000kcalを消費するといわれています。
これは成人が1日に必要とするエネルギー量に相当します。
走ったときに消費するエネルギー量を算出するための簡単な方法として、「体重1kgあたり、1km走るのに、1kcal消費する」という考え方があります。
例えば、体重60kgのランナーであれば、60×42.195=2530kcalのエネルギーを消費する計算です。
体重が同じであれば、2時間前半のタイムで走るトップランナーでも、5時間台のランナーでも、計算上はおおよそ同じエネルギー量を消費します。
つまり、消費エネルギーは走るスピードにかかわらず、ある程度一定だということです(ただしこの計算は、レース条件などによっても変化するのであくまでも目安としてとらえてください)。
また、ランナーは体重を落とせば速くなるというのは本当なのでしょうか?
確かに、体重を1kg減らすとフルマラソンのタイムが3分縮まる、といわれています。
ランニングの着地時には体重の3倍の衝撃が脚にかかることから考えても、体重が軽いほうがケガのリスクも少なく、速く走れるという考え方はまちがいではないと思われます。
しかし「体重が軽いほど速くなるなら、食事を減らそう」という安易な考え方には問題があります。無理なダイエットで大切な筋肉まで落としてしまっては意味がないのです。
筋肉量の低下は、スピードやスタミナの低下につながり、基礎代謝量(安静状態で生きていくために最低限必要なエネルギー量)が減るため、かえってやせにくい体質になってしまいます。走りに適した筋力アップで長い距離をこなせるようになれば、自然と体脂肪も落ちていきます。
ランナーのみなさんは自分の消費エネルギー量をきちんと把握し、体重の自己管理を徹底してみてください。
本日は以上です。
ありがとうございました。
参考文献
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