暑さの中でのランニング
2018.5.13
こんばんは。
季節は徐々に夏にむかい、これから暑くなっていきますね。
暑さはランナーにとってつらい環境条件のひとつですよね。
本日は、暑さとランニングについてのお話です。
夏場のランニングは、高温多湿に適応、対処しなくてはならない状況に陥り、
ちゃんとした対応ができなければ苦しいめに遭い、命にさえ関わる結果になりかねません。
ランニングは体温を上げるので、高体温症という危険な過熱状態を防ぐために、
生じた熱を冷まさなくてはなりません。
熱を冷ます第一の方法が発汗ですが、環境条件が高温である場合、
または空気中の水分(いわゆる湿度)のせいで汗が効率的に蒸発しない場合は、
あまり効果がありません。
こういう環境に対抗するために、体は高温になった血液の熱をいくらかでも外部に発散させようと、無意識のうちに血液の流れを体幹筋から皮膚へ向けるのです。
これを行いながらも、エネルギー産生を助けるために筋肉にも血液を送る必要があるので、心拍数を上げなくてはなりません。
そのため、高温多湿の環境ではランニングがずっとつらく感じられ、実際に体に負担をかけているのです。
多くのエリートランナーは、暖かい環境に移ってトレーニングをするあいだに高温に適応したり、最先端の高温室を使って高温多湿に順応したりするそうです。
こういう方法は大多数の市民ランナーにとっては現実的ではないですが、
高温多湿のランニングに備えるために、自分で簡単な対策を講じることはできるのです。
高温多湿の状況で行われる可能性のあるレースに備えるための、簡単かつ低コストな方法が、厚着によってそういう気候をごく小規模に再現する方法です。
外部が高温多湿でなくとも、衣類と肌のあいだの気候はそうなるのです。
この方法によって通常は不可能な高温で湿度の高い環境が生まれ、
その結果、高温多湿の環境でのランニングに体が適応し始めるのです。
重要なレース、あるいは高温多湿になりそうなレースへの準備期間は、
厚着をしてのトレーニングは実際に有益となるのです。
暑熱順化(徐々に体を暑さに順応させること)を行っておけば、
気温のストレスが低い環境では走るのが楽に感じられるのです。
ランナーのみなさんも無理がない程度に厚着でのランニングを試してみるのもいいかもしれませんね。
それにより暑さに強い体へとシフトし、暑い夏をのりきりましょう^^
本日は以上です。
ありがとうございました。
参考文献
ランニング・サイエンス | ||||
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