低炭水化物食により脂肪燃焼能力が高まる
2018.4.14
こんばんは。
みなさんは食事をとる際、三大栄養素(炭水化物、脂質、たんぱく質)のバランスを気にされていますか?
食事における三大栄養素の割合(エネルギー構成比)の理想は、炭水化物50~65%、脂質20~30%、たんぱく質13~20%となっています。
最小限の炭水化物に制限した食事で脂肪をエネルギーとして使う能力が高まることが研究により知られていますので、今回はそのことについてお話します。
その研究では、低炭水化物食の選手は最大負荷運動時および長時間運動時に、高炭水化物食の選手に比べ、2倍の脂肪を燃焼したといわれています。
この研究での低炭水化物食とは炭水化物10%、たんぱく質19%、脂肪70%の割合で、高炭水化物食は炭水化物59%、たんぱく質14%、脂肪25%の割合です。
選手は、年齢、能力、トレーニング力、最大酸素容量はほぼ同じであり、低炭水化物食の選手10人、高炭水化物食の選手10人を調べたものです。
その結果、最大脂肪燃焼率の平均値について、低炭水化物食の選手(毎分1.5g)は、高炭水化物食の選手(毎分0.67g)よりも2.3倍高かったのです。
また、炭水化物の摂取量が低いにもかかわらず、脂肪を燃焼している選手の筋グリコーゲン(安静時の炭水化物の貯蔵形態)は通常レベルだったのです。
長時間走る間、高炭水化物食の選手と比べて、ほぼ同じレベルのグリコーゲンを分解し、回復時に、同じグリコーゲン量を合成したというのです。
筋グリコーゲンは、激しい運動時のエネルギーをサポートする重要なエネルギー源であることがわかってますが、これは、高炭水化物食が重視されていたここ数十年に導かれたことなのです。
しかし、この研究結果から食事で炭水化物が制限されていても、グリコーゲンレベルを保つシステムがあるように思われます。
以上より、炭水化物を制限することで長時間運動時の脂肪燃焼能力が高まり、脂肪からのエネルギーを効率よく使うことができるようになるかもしれません。
実際に炭水化物を制限しているアスリートも中にはいるみたいですね。
炭水化物制限に関しては賛否両論ありますが、興味がある方は無理をしない程度で一度試してみるのもいいかもしれませんね。
今回は以上です。
ありがとうございました。
参考文献
Jeff S. Volek, Daniel J Freidenreich, et al.
Metabolic characteristics of keto-adapted ultra-endurance runners.
Metabolism (2016)