ランナーズBlog

ランナーのための栄養学およびサイエンス

ランニング後の栄養補給には?

2018.2.6(Tues)

 

こんばんは。

今日はランニング後の栄養補給についてお話しします。

 

ランニング後の糖質摂取の重要性

長時間のランニングやマラソンでは、筋肉や肝臓のグリコーゲン(糖質)がエネルギー源として使われます

したがって、ランニング後は消耗したグリコーゲンを速やかに回復させる必要があります。

グリコーゲン回復のためには、糖質を口から十分に摂取することが大切です。

糖質の摂取が不十分であると、筋グリコーゲンの貯蔵量は低下し(図1)、肝臓の貯蔵グリコーゲン量も少なくなってしまいます

一方、十分に糖質を摂取することができれば、筋肉・肝臓ともに高いグリコーゲン含量を維持することができ、持久力の維持には有利となります(図2)。

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糖質摂取に伴うビタミンB1摂取の重要性

口から摂取した糖質は、体の中でエネルギー源として燃焼されます。

糖質をエネルギー源として燃焼する過程ではビタミンB1が使われるため、糖質とビタミンB1は同時に取るほうが良いのです。

ビタミンB1が不足すると血液中のビタミンB1が減少し、最大酸素摂取量の低下を来すことが報告されています(1)。

糖質摂取量が多くなるほど、ビタミンB1の摂取も合わせて増やす必要があります。

ビタミンB1を多く含む食品は、豚肉、緑黄色野菜、大豆製品などです。

菓子や清涼飲料水などによる糖分の過剰摂取は、ビタミンB1の低下を招くため、間食内容には気をつけてくださいね。

 

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以上、ランニング後の栄養補給についてでした。

長時間のランニングのあとは糖質とビタミンB1の摂取を意識してみてくださいね。

 

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参考文献

1)Van der Beek EJ, et al. : Effect of marginal vitamin intake on physical         

     performance of man. Int J Sports Med, 5 supple: 28-31,1984

 

2)Costill DL, et al. : Nutrition for endurance sport :Carbohydrate and fluid     

     balance. Int J Sports Med, 11: 2-14, 1980

 

3)Bergstr?m J, et al. : Diet, muscle glycogen and Physical performance. 

     Acta Physiol Scand. 712: 140-150, 1967